建築インフラ

みなさま、こんにちは。


昨日早稲田大学の高口先生(准教授/環境メディア研究)と
話している中で、アパの話題がでました。


高口先生が以前研究していた建築インフラの実践として
アパの設備(燃料電池)の形式がとても優れているとの言葉を頂き、
曰く、「燃料電池の効率は、核家族の家庭内で使用するより、
生活時間帯がずれている複数人で使用したほうが当然高く、
燃料電池のスペックとしても、隣り合った家同士が共有する
くらいが丁度良い」とのこと。

この隣り合った家同士(近所の単位)で設備を共有する仕組みを、
早稲田の尾島研では「建築設備」ならぬ「建築インフラ」と呼び、
高口先生も尾島研時代に研究対象としていたようです。
(参考図書:建築設備の技術革新/建築インフラ研究会)


同じような設備として、「生ゴミ処理機」や「雨水利用タンク」
等があり、設備を所有するお得感(効率)が高まります。加えて
シェアする隣り同士が庭などの空間シェアを開始する可能性もあり
意匠的生活提案との親和性が高いです。(アパでも広場を共有してます)


すでに欧州では地域単位で色々と環境的試みが行なわれておりますが、
この隣り合った近所単位で設備をシェアしていくという「建築インフラ」の
考え方はとてもコンパクトで現代的だと感じました。
(「向こう三軒両隣」という意味では日本的とも言えます)

まだまだメーカーとの契約形態や維持するスキームなど導入にあたってのハードルは
大きいですが、これからの地域社会をつないでいく考え方としてお薦めです。


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