四角い家

みなさま、こんにちは。


昨日アパにいらして頂いた、フリーの編集ライターの阿久根さんに、
「なぜこの建物は四角くしないのですか?」と聞かれました。


最近の建築は「四角い」とばっさり切るあたりが流石ですが、
アパでは、その形式がもたらす硬さを、意識的に薄めています。


もともと設計段階から四角を分割、連結するという方法をとらず、
構造体でもある三角の壁柱により、緩やかにその周りに場所をつくっており、
明確な輪郭がありません。加えて各階段が壁柱に取り付き、
人の動きが内から外にでて2階へと、平面を横断してます

見ようによってはかなり露出狂的な平面構成ですが、近所の家々も
道に面した窓を開けっ放しでテレビを見ていたりするので、
町の生活にいい意味で溶け込んでます。


阿久根さんは、僕と同世代の編集者で、若い頃から僕の手がけた
建築を見てくれており、アパや六本木農園などの近作を見て、
「最近やりたいことがはっきり建物に出ている」と感慨深そうに
言われていきました。


事務所をつくり早10年ですが、幾度か山を乗り越え
オンデザインも新しい局面を迎えている気がします。


オンデザインニシダ